政府が5年間で1兆円を投じて、仕事に必要なスキルを取り戻し、学び直す支援を行うことを発表したNHK『日曜討論』のテーマは「学び直し」。高齢者のスキルアップの重要性や再訓練のあり方について議論が行われた。中年以降の人が自らの立場や人生を豊かにするために学ぶことの重要性も強調され、多くの人が再教育や新たな職業に挑戦する例が紹介された。高齢者やシニアにも求められる学びと成長の場が大学やコミュニティセンターで提供されることも紹介された。
政府の発表によると、人々が仕事に必要なスキルを取り戻し、学び直すことを支援するため、5年間で1兆円が支出される予定だ。NHKの『日曜討論』では、3月19日に「学び直し」がテーマとして取り上げられた。楠木新氏は、自著『75歳以降の生き方ノート』の中で、高齢者のスキルアップの重要性について語った。
国策として成長産業で活躍できる人材の育成を目的とした再教育が注目を集めている。しかし、中年以降の人たちにとっては、自らの立場を見つけ、豊かな人生を送ることも重要だと考える。多くの中年が大学や大学院に再入学し、新たな職業に就く例が増えている。また、仕事には直接関係のない勉強に取り組む人々もいる。
「学割が使えるのは生まれて初めて」
Kさんは中学卒業後に建設・不動産業で成功を収め、その後経営学の勉強を始めた。自己紹介する際に「生まれて初めて学割が使えます」と冗談を飛ばす彼の姿勢に感銘を受けた。
多くの大学がシニア層に門戸を開いており、学び直すことの可能性は年齢に関係なく広がっている。新たな学びの場を見つけ、自らの人生に充実感をもたらすことができるだろう。
『75歳からの人生ノート』(楠真)
小学館
南信は神戸市生まれで、生命保険会社に約36年間勤務。現在は執筆活動を通じて新しい働き方について研究している。覆面的科学記事は、日本経済新聞をはじめとして数多くのメディアで特集されています。