現代社会はますます生きづらくなっているように感じる。これは社会規範の変化に起因すると考えられる。古い常識が通用しなくなり、生きていくためのスキルが必要とされる。しかし、今の大きな変化も将来見ると小さなものかもしれない。そこで、「石の上にも三年」という言葉が引用される。この言葉は、厳しい状況や困難を乗り越えるための忍耐力を伝える。この価値観を持ち続けることが成功への道を開くとされる。
現代において、サライの世代が「この世界は生きやすい世界ですか?」と問われた場合、「生きやすい世界です」とは言い切れないでしょう。むしろ、生きづらさが増しているように感じます。その一因は社会規範の変化だと考えています。
この変化は、親や先輩、先生から学んだ「常識」が大きく変わってきたことによるものではないでしょうか?つまり、社会でうまく生きるための「世界を旅する術」が通用しなくなっていると感じています。
しかし、私たちが大きな変化だと見ていることも、100年、200年後には驚くほど小さな変化かもしれません。それは、先人たちの言葉が今も人々に影響を与え続けていることから証明されていると考えます。
第4回セッションのモットーは「石の三年」です。
「石の上にも三年」の意味
「石の上にも三年」の由来
「石の上にも3年」をモットーにスピーチをすると
やっと
「石の上にも三年」の意味
『石の上にも三年』について、小学館のデジタルアースシップでは「冷たい石の上に三年座っていても、辛抱強く続ければ必ず成功する」と記されていました。ここでの「3年」とは実際の年数ではなく、「長い期間」の比喩です。
この諺には、どんなに厳しい環境や困難な状況であっても、努力を続ければ必ず成果や成功が得られるという希望のメッセージが込められています。これは、人生のどの段階においても、特に高齢者にとって、新しい学びや挑戦は価値があり、粘り強さはやがて報われることを示しています。
似た意味を持つことわざに「牛は千里を行く」「雨粒を通る」などがあります。たとえゆっくりでも努力すれば、必ず結果は得られるという意味を示しています。
「石の上にも三年」の由来
このことわざの由来は明確ではありませんが、達磨大師に関連する逸話があります。
達磨大師は中国禅宗の開祖とされており、厳しい修行と禅の教えで有名でした。彼が壁に向かって瞑想したという逸話は、達磨の精神力を象徴しています。少林寺では達磨は「顔が白く、思想が苦い」と称されています。
達磨大師の困難や課題、そして精神的な勝利は、「石の三年」という忍耐と粘り強さの価値観と重なります。
「石の上にも3年」をモットーにスピーチをすると
モットーの「石の三年」は自己へのこだわりを表します。この言葉をスピーチや会話で使用することで、忍耐力を他者に伝え、共感とモチベーションを高めることができます。以下に、「石の千年」の概念を取り入れたスピーチの例を3つ紹介します。
1: 起業家になる過程に関するスピーチ例
「起業したばかりの頃は苦労しましたが、祖父の言葉『石でも商売を始めるのに三年』に励まされ、努力の末に成功を収めました。」
2: マラソンに挑戦した経験についてのスピーチ例
「初めてのフルマラソンに挑戦したとき、途中で膝の痛みに悩まされましたが、『石の上にも三年』を胸に頑張り抜きました。」
3: 言語学習におけるスピーチ例
「留学中、言葉の壁にぶつかりましたが、『石の上にも三年』の精神で努力し続け、成果を得ることができました。」
やっと
人生の後半でも挑戦する意味は十分に存在します。「石の上にも三年」という言葉は、諦めずに努力を続ける大切さを教えてくれる教訓です。このモットーを忘れずに、忍耐と粘り強さの精神を日々の生活に取り入れることで、新たな成功への道が開けるでしょう。
●脚本家 武田小百合
キャリアカウンセラーの国家資格を持つ。日本の高校教師、学校司書として活躍。自分らしく生きるため職業教育の推進に尽力。趣味はテニスと読書。
●構成/京都メディアライン・